出迎えたのは、ダンテと名乗った執事ひとり。

優しそうな微笑みの老紳士だ。


「長旅お疲れ様でした。まずはお部屋にご案内致しましょう」

言われるままについて行き、キサラは豪華過ぎる内装に眩暈を覚えた。


大きなドアの向こうには、真っ赤な絨毯にいくらするのかも想像出来ないシャンデリア。

案内された部屋も、あり得ないほどの装飾がなされていて場違いにも程があるというものだ。