「一組」 「あー、じゃあクラスが一緒になるとこないんだ……」 俺と恋理は十組だから……。 「不満なの?」 恋理の横やりに、肯(うなず)き返す。 「体育とか同じだったらまたあの美麗な技が見られるかなー、と」 「私、体育では暴れてないからね」 「でも柔道でも剣道でも、カッコいい師匠を見たい」 つか、さっきのは師匠の中では『暴れてる』認識なんだ。 俺としては人助けに見えたけど。 「じゃあ、同じ授業とってみる?」