「氷室くん……否定しなよ」 師匠は、彼方の代わりに手を差し出してくれた。 ……いい人だ。 「恋理はああいう性格なんです。彼方にしか手に負えない」 「すごい集まりなんだね……」 「ただの旧馴染(ふるなじみ)です。あー痛かった」 「強いね」 土埃を払いながら、師匠に礼を言う。 「師匠ってクラスどこだっけ?」