何を得物(えもの)として斬るのかはよくわからなかったけど、逃げ去る奴らなんかには目もくれず、振り返り絡まれていた子たちに微笑を見せた。 「大丈夫? ごめんね、怖い思いさせちゃったかな」 ……その甘い声に、我慢きかなくなりました。 「行ってきます!」 「「どこに⁉」」 二人の制止を無視し、駆け寄った。 いきなり傍に現れたことにびっくりされたのか、こちらを見てぽけんとした顔をされた。 でもそんな顔も可愛い……。