「分かってると思うけど、ついて来ちゃダメだからね!?」
今日は黒斗と和解してから3日後の日曜日。
文化祭のゲームの優勝商品として、あたしが弘樹と女装して……もとい、女の格好してデートする日だ。
「ちゃんと分かってるって。いいから行って来いよ」
寮の玄関先で冗談のような会話をしながら黒斗に見送ってもらった。
本当についてこられるのは困るけど、だからといって何も心配されないのは不満だ。
だからちょっと悪戯心が疼いた。
「そうだね、じゃあ人生初の街中デート、弘樹と二人っきりで楽しんでくるよ」
“人生初”と“二人っきり”を強調して言った。
「え? おい、ちょっと待て!?」
「あ、そろそろ行かないと。じゃーねー」
そうしてあたしは少し焦り気味の黒斗を置いて寮を後にした。
その状況にあたしはフフッと笑う。
これでちょっとは心配するよね?
やっぱり小悪魔かも、あたし。
それでもついてこられるのはホントに困るから、一度振り返ってついてきていないか確認する。
「よし、来てないね」
確認して呟き、あたしはまた歩き出した。
今日は黒斗と和解してから3日後の日曜日。
文化祭のゲームの優勝商品として、あたしが弘樹と女装して……もとい、女の格好してデートする日だ。
「ちゃんと分かってるって。いいから行って来いよ」
寮の玄関先で冗談のような会話をしながら黒斗に見送ってもらった。
本当についてこられるのは困るけど、だからといって何も心配されないのは不満だ。
だからちょっと悪戯心が疼いた。
「そうだね、じゃあ人生初の街中デート、弘樹と二人っきりで楽しんでくるよ」
“人生初”と“二人っきり”を強調して言った。
「え? おい、ちょっと待て!?」
「あ、そろそろ行かないと。じゃーねー」
そうしてあたしは少し焦り気味の黒斗を置いて寮を後にした。
その状況にあたしはフフッと笑う。
これでちょっとは心配するよね?
やっぱり小悪魔かも、あたし。
それでもついてこられるのはホントに困るから、一度振り返ってついてきていないか確認する。
「よし、来てないね」
確認して呟き、あたしはまた歩き出した。