「ちょっと」 「メガネ、外さないでって言ったじゃん」 ヤバい。 生徒の仮面が剥がれた。 顔つきでわかる。 「ちょっと邪魔になっただけよ」 視力のいい彼にはわからないかもしれないが。 「それでも、やだ」 「誰も見てないでしょ?」 梶原は周りを見渡すと、ようやく納得したように手を放した。 美奈実は即座にメガネをかけ直す。 こいつとどう接していいか、わからない……。 「ねえ、先生」 「なに?」 「誰も見てないから、手、繋いでいい?」