赤い下着の主


 優は無意識に腕の力を強める。

 玉置からも緊張が感じられた。

「どうしても、お話がしたくて」

「昨日のことでしたら、はっきりお断りしたはずです」

「わかっています。ですが」

 昨日の話?

 優はふと、昨夜玉置が窓際で電話をしていたことを思い出した。

 仕事の話と言っていたが、本当は高澤との個人的な話だったのではないか。

「お時間、頂けませんか」

 彼からは怖いくらいに熱意が伝わる。

「ここで、でしょうか」

 それはまずい。

「いえ、外で構いません」

 ……よかった。

 玉置の手が、優の腕をキュッと握った。

 優は腕を更に強める。