「梶原、くん?」 まさかそんな偶然が。 自信がなかった美奈実は遠慮がちに声をかけてみた。 「先生!」 肩をびくつかせて驚いた彼は、どうやら遊びの帰りらしい。 「今帰り?」 「え、あ、はい」 焦った表情なんて見たことがなかった。 何か悪いことでもしてきたのだろうか。 すると梶原は何かにハッとして言った。 「メガネは?」 ああ、そんな気がした。 何故かこだわるメガネの有無。 「今日はコンタクトなの」 「そうじゃなくて」