人心は、木漏れ日に似る

海里達の班が、全てのポイントを回り終わった頃には、日が暮れかけていた。

急速に暮れなずむ空を仰いで、海里は小さく自分をほめた。


ラリーを開始したのが、昼過ぎ。

人付き合いとは無縁のまま過ごそうとしていた自分が、よくも班員5人を引き連れてラリーを制覇できたものだと、海里は思う。


宿舎に戻ると、すでにラリーを終えていた生徒が、玄関にたむろしていた。