【短編集】闇に潜む影



僕は次の日も、彼女を昇降口で待った。


でも、次の日も、彼女はいつもの時間に現れなかった。


しかも、30分経っても、1時間たっても、現れることはなかった。


僕は彼女の携帯に電話を掛ける。


しかし、どうやら電源が切られているようだった。


何故だ、何故だ。


何故彼女は電話に出ない。


あぁ、分かった。


もしかしたら、電源が切れてしまっているのかもしれない。


もしかしたら、今は補習かもしれない。


彼女は僕よりあまり良い成績ではないし、


この前、試験でも点数は悪かったと言っていた。


うん、そうだ。


僕はそう言い聞かせていつもの帰り道を通って行った。