【短編集】闇に潜む影





次の日。


僕はいつもどおり、彼女を昇降口で待った。


昨日と同じ、楽しい気分は続いていた。


そして、待ちに待った、いつも彼女が現れていた時間になる。


しかし、彼女は現れなかった。


「・・・おかしいなぁ」


僕は時計を確認する。


僕は待った。


ずっと待った。


だけど、彼女は現れてくれなかった。


「おい、・・・最終下校時刻だぞ」


立ち尽くす僕に、見回りの先生が声をかけてきた。


僕は躊躇ったが、やむなく家に帰った。