中年の男は、 ため息交じりに呟く。 「あの女にとって、・・・子供は、『物』でしかないんだなぁ」 男は、目を閉じた。 暗闇しか見えないそこに、光はない。 ただ、彼は信じたかった。 闇から光が生まれることを。 遣る瀬無い思いへの慰めでしかない事を知りながら。 第3話 Fin.