私を囲む何もかもが、敵だった。


全てが私に牙をむき、何もかもが、私の望まない方向へと進んでいった。


前へ進もうとすればするほど、もがけばもがくほど、


腕に、足に、何かが絡みついてくる。


私が前進することを、阻むかのように。





私は、単純に愛されたい人に愛されたかっただけなのに。


何故こうも、物事はうまくいかないのだろう。


何もかもがうまくいかない理由。


私の足を引っ張り続ける存在。











それは、まさしく「これ」が私の中に宿った時からだった。