つまらない。

代わり映えのない日常。
代わり映えのない生活。


子供のころからの悩み事。


このつまらなくてくだらない日常からどうやって抜け出せるのか。


私はこれを、中学時代に見つけた。


クラスには、私より下にいる人間がたくさんいた。


大して可愛くもない。


大して頭もよくない。


そういう人間の上に立って、


見下ろすのがとても快感だということに気が付いた。


皆が私にへつらい笑う。


私はそれらに少々の蜜と、大量の毒を与える。


それにもがき苦しみながら、それでも蜜を欲しがる者たちが、


私を退屈させなかった。





だけど、


蛆虫みたいなクラスメイトの中でも、


一人だけずば抜けている存在があった。


可愛くて。


頭も良くて。


スタイルも良くて。


女子にも男子にも、とてもモテた。







その存在は、私にとって、極めて目障りだった。