【短編集】闇に潜む影



これでようやくピリオドが打てる。





何も得られない人生にさようなら。


何も持っていない私にさようなら。


私を求めない皆に、さようなら。


背負い込んできた重荷に、さようなら。


生まれ変わったら・・・もう少し、何かをこの手に持つことが出来たら良いな。


何かを得るって、どういう感じなのだろう。


誰かに必要とされるって、どういう感じなのだろう。


――幸せを感じる瞬間って、どんなものなのだろう。







生まれ変わったら、青い鳥を見つけることはできるのかな。







私は右足をあげた。


これが下されたとき、私の体は宙へと舞う。


でも、私の体は、あの鳥のように空を飛ぶことは無く。


ほんの一瞬で、


私の体は、地面に吸い寄せられるように落下していき、道路へと叩きつけられる。


一瞬で、痛みが終われば良い。


昔、散々顔を叩かれたり、体を殴られたり蹴られたりしたけど、


あの時は痛みがずっと続くから嫌だった。


神様、それくらい願いを叶えてください。


今まで散々、何をお願いしても、何を祈っても、


何も叶えてくれなかったのだから。