そしてあたしは、人ごみから救出され、現在第二音楽室にいる。


第一音楽室では吹奏楽部が練習をしてるらしいけど、第二音楽室には誰もいなく、しんとしている。

さすが音楽室、ほぼ無音……。


「あれじゃ、ゆっくりできないもんね」

「あの、シュンくん……?」

「食べながら、この前の話の続きをしない?」


……聞きたいことがたくさんあるけど、とりあえず頷いておく。


「それから……君は?」

「へ!?」


ナホは驚いた様子。

そういえば、シュン君は見える人だった。


「ライちゃん、この子……」

「うん、見える人だよ」

「友達?」


シュン君の言葉に頷く。


「宮園の話、友達に聞かせてもいいなら話すけど」