『手術をしたら、必ず治るんですか?』 ――…6月。 あの花びらをとってもらった季節は過ぎ去り、制服は夏服になった。 診察室も、梅雨のせいかジメジメしていて、なんとなく居心地が悪い。 私はパソコン室とかにありそうな椅子をクルンと一回転させ、先生と向き合った。 メガネの奥の小さめの瞳が、極限まで開かれてる。 「…愛未ちゃんが自分から手術の話をするなんて…。 珍しいこともあるんだね。」