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これまでの経緯を簡略的、つらつら、んで小説風に語ってみる。


俺、下川治樹は極々普通の家庭に生まれた大学生。



家族に淡白だった父は夜な夜な別の“愛すべき”家族もとに、母は恋人を作っては俺等を虐げてくる、まあ極普通の家庭だった。虐待を抜かせばな。


一年前、六つ下の弟下川那智と実家を飛び出して二人暮らし。


二人暮らしに幸せを噛み締めていた俺等だったけど、那智が通り魔に襲われるという事件発生。



そこから始まる奇妙・奇怪・狂気・事件。

そこから生まれる束縛・依存・狂愛・関係。


鳥井政志というヘッポコ裏社会人に出逢うわ(中略)、ついには殺人に手を染めるわ(中略)、刑事に追われる身の上になるわ(中略)。


ストーカーさんに危うく監禁されそうになったり、ヒーローに憧れる青年に殺されそうになったり、散々な日々を過ごしてきたのであった。まる。




そして最後に、よくドラマでありがちなパターン。




実は福島と俺等兄弟は異母兄弟だったのだ!
 



……ま、陳腐な展開とも言う。




他人が期待しそうな展開の展開ってのはそう簡単に生まれないものだろ。

当事者にとっちゃびっくら仰天なんだがな。

これで俺と福島辺りが恋に落ちていれば、

「まさか半分血が繋がっていたなんて…イヤン」

韓流的ドラマ展開になってかもしんねぇが。


残念、俺は那智一筋。弟命。弟至上主義。

那智のことを骨の髄からアイシテル。


これが恋情としてなのか、家族としてなのかは見極めに苦しいものがあるけどな。