※※※ 「俺、カフェモカだけど大丈夫? あんまり甘くないけど」 駅近くにある公園。 すぐ傍にあるコーヒーショップから出てきた先輩は、あたしが座るベンチまで来てから聞いた。 「はいっ。先輩と同じのがよかったんです」 「じゃあ、はい」 隣に座った先輩が、あたしにコーヒーを差し出す。 透明なカップの中に入ってるカフェモカは、ココアと同じ色だった。 緑色のストローで飲むと、先輩の言うとおりちょっと苦かったけど。 ……でもでも。 正直、今のあたしには味とか関係ない感じだし。