「じゃあ、校内放送で、グラウンドのバスケコートに呼び出してください。

ついでに、2時からのステージもバスケコートに変更になったって、何回か放送かけてください」


それを聞いていたみんながポカンとしてたと思う。


副会長に指示を出した都築くんが、あたしに視線を戻す。

そして、にっと笑ってあたしのほっぺを軽くつねった。


「んな顔してんなよ。

いつも通り笑ってろ。調子狂う」

「でも……、」

「俺と本宮で、助けてやるから」


いつもイジワルっぽく見える笑顔が、優しく見えた。