☆☆☆ ご自慢の箸まで奪われ半べそをかいている時間から、少し話しを巻き戻しそう。 「なんだあれは……」 幸也は目の前に広がる光景に唖然として呟いた。 「手が……っ!」 沙耶香が、おびえた声を出す。 「あれが、ネコの能力の使い方だ。死者を見る。 三つ目の瞳――」 それは、あいつの手の甲に隠されている。 冬堂の言葉を掻き消すように、爽香が悲鳴をあげ、幸也の胸に顔を埋めた。 三人の前には、ネコの姿。