「行くぞ」 「……ふえ?」 まだ口に肉が残っていて、間抜けな返事しかできなかった。 「次は飯田昌代の働いていたキャバクラの方だ。さっさとしたくしろ」 突然そう言われて、藤堂は口の中のものをゴクンッと飲み込んだ。 「でも、さっきはもう引っ張り出したりしないって!?」 「うるさい。事件は刻一刻と形を変えてるんだ!今やれることをやらないでどうする!」 新田にそう怒鳴りつけられて、藤堂は今にも泣きそうな顔になる。 ……怒鳴られたからではない。まだ牛丼が3分の1ほど残っているからだ。