「好きにしろ?何が・・・
 あんた私の気持ちなんて
 全然分かってない!!
 あの場所にいた私の気持ち・・・」

涙が溢れた

話してても喧嘩になるだけだ

そう思った

すると 誠治さんが車で側に来て

「有ちゃん 乗って」

と 言った

康介は私の 手を引っ張った

私はそれを払いのけた



誠治さんの車に乗って

「ありがとう 助けてくれて」

と お礼を言った


誠治さんは何も言わない

ただ 黙って車を走らせた

「少しは冷静になった?」

「うん!」

「あいつ まだ 有ちゃんの事
 好きなんだと思うよ
 男の勘!!
 たぶん オレの存在にヤキモチって
 ところだね」

「そんなことはないよ」

「じゃ 寮に帰ったら わかるよ
 オレだったら 帰ってくるまで 待つね
 もし どーでもいいんだったら
 もう寮にはいない」

「いないとおもうよ」

そう言いながら寮まで帰った



案の定 康介の車はない

「ほら ないじゃん・・・」

なんか終わりを告げられたみたいで

涙が溢れてきた

「そうとうのバカだな 有ちゃんの彼氏

 こんなに いい子なのに・・・」

と 抱き寄せた