「あれ、奈緒ちゃん。それカワイイ。プレゼント?」
パソコンで作業をしていると、外回りから戻ってきた先輩が奈緒の首もとの異変に気付いた。
その先輩、安里(あさと)佐和子は何とも男勝りな女子社員で、この会社では一番顧客を持っている人材だ。
「あ、はい。土曜に頂いちゃいました」
「いいなぁ。うちの旦那も、たまにはプレゼントくらいして欲しいもんよ」
なんて言いながら書類を奈緒に手渡す。
佐和子は結婚5年目の30歳で、ちょうど奈緒くらいの年で結婚をしている。
子供はいないがその分バリバリ働いて、旦那と二人で気ままに暮らしているらしい。
「あ、ねえ佐和子先輩」
奈緒は思いついたように体ごと佐和子に向いた。
「どうやったら結婚できますかね?」
「はあ?」
突然何の脈絡もない質問に、佐和子は目を大きく見開く。
そして悟ったように奈緒をランチに誘った。



