既婚者二人に勢いだと言われると信憑性があるが、樹の勢いがつかなければどうしようもないのだ。
「勢いかぁ……。でも、できちゃった婚は避けたいな」
「え~、そうですかぁ? ま、確かにやや揉めましたからね」
しみじみと昔を振り返る真琴は、修羅場をくぐっただけあって肝が据わっている。
「何も考えてないわけじゃないって、言ってくれたんだけどなぁ」
もう二ヶ月くらい前の話だ。
それから進展はない。
「ねえ奈緒ちゃん。彼からのプロポーズにこだわらないで、自分から言ってみたら?」
「え~、やっぱりプロポーズされたいし……」
佐和子はまごつく奈緒を諭すように続ける。
「よく考えてみて。これからもダラダラ付き合って30歳くらいでやっとプロポーズされるのと、自分から行動して若いうちにウェディングドレス着るの、どっちがいい?」
その問いに、奈緒はドキッとした。



