奈緒は素っ気なくカップにコーヒーを入れ、砂糖とミルクを足す。
沢田もタバコを消し、奈緒に続いてコーヒーをカップに入れた。
何も言わないままだ。
「ねえ、何言おうとしたのよ」
急かす奈緒に、沢田は困ったような顔をする。
「いや、別に」
「別にって……、気になるじゃない」
「気にしとけよ。ていうか、インドとか聞いて忘れた」
沢田はそのまま給湯室を出てしまった。
取り残された奈緒は鼻でため息をつき、
「忘れんなよ」
と小さくこぼす。
そしてほぼ入れ違いで真琴が入室してきた。
今日もとびきり元気である。
「あ、奈緒さん。おはようございまーす!」
「おはよう」
そして続いて佐和子も入室。
「おっはよーう」
「おはようございまーす」



