私は、これを書くにあたって、最初から人の一生とか、罪とか、そういったものを大上段に構えて書くつもりは無かった。

 その気持ちは、最後の1頁を書き終えるまで変わらなかった。

 ただ、結果として、作品全体には、そういった主題的なものが、感じられるかも知れない。

 けれども、作者本人は、いたってエンターテイメントとして読んで貰える事を望んでいる。

 人それぞれ感じ方は千差万別であり、好みの問題もある。

 作風として、受け入れ難く感じる方も多いかと思う。

 何かを感じて欲しいと作者が読者に思うのは、ある意味傲慢なものだと思っている。

 単純明快、面白いか、つまらないか。

 この一点に尽きると思っている。

 ただ、何かを感じて貰える事は、作者冥利に尽きる。

 それが、的外れと感じるものであれ。

 いや、本来、的外れというものは、存在しないと思っている。

 何故なら、書いてる方が的外れの時だってあるのだから。

 だから、この作品を最後まで読んで下さった方々に問いたいのは、

「おもしろかったですか?」

 という一言である。

 その答えをどのような形であれ、伝えて下さっても構いません。

「つまらなかった」

 でも、構わないのです。

 最後に、目に見えない部分で大きな力を頂いた方々に感謝を述べたいと思います。

 この頁までお読み頂き、本当にありがとうございました。


  2010.4.19 PM5:04脱稿