アリスとウサギ




 大学生的ノリで酒を飲み続けた結果、一次会終了時には大分酔いが深くなったアリス。

「二次会カラオケね」

 という号令にみんなはノリノリだったが、そんな気分にはなれない。

 息は上がり、頭はクラクラしている。

 できれば今すぐ帰りたい。

 アリスは深呼吸して、幹事の男子に声をかける。

「あたし、帰る……」

 酔っぱらっている男子はすっかりテンションが上がっており、

「なぁに言っちゃってんのー。今日はオールだろ? ほら、行くぞ!」

 と、ほぼ強制的にカラオケボックスへと連行された。

 恋を忘れるために泣くことでさえままならない。

 ウサギと離れることでさえも。

 ……とは言っても酒の効果もなかなかのもの。

 こうなったら強行突破だ。

 フラフラなアリスはカラオケボックスに入るなり、着ているジャケットを前後ろに着直して目を閉じた。