アリスはすっかり意味をなしていないブラに手をそえて問いつめる。
自分で外した記憶はないのだから、こいつが外した以外に考えられないのだ。
ウサギは仕方ないなぁと言わんばかりにのそのそと上体を起こし、寝ぼけた目でアリスを見た。
「続き」
「は?」
「だってアリスここに残ってるから……昨日の続き、しようと思って」
「はあぁ?」
悪びれる様子もなく、まるで「当然でしょ」とでも言わんばかりのトーン。
アリスからは血の気が引いた。
「あたしたち……やっちゃったってこと?」
「うーん、Bだな」
「何よ、ビーって」
「微妙のBだよ」
つかめない答え。
彼が自分に何をしたのか、具体的に知りたいのに。
「微妙って何なのよ」
「さあねぇ」
ウサギはのんきに大あくびをかました。



