俺、こんな性格してるから、親父にはすっかり嫌われててさ。
兄貴はイイ子演じてたから、親父に合わせて俺のこと嫌いなフリをしてたんだ。
お袋は何かと俺にも目をかけてくれてたけど、やっぱり素を見せれるような母親じゃない。
親父に言いなりだったしな。
あんなワガママ頑固親父、相手にするだけでストレス溜まるから、そんな気持ちは兄弟で共有してて、愚痴はずっと俺がこっそり聞いてやってたわけ。
一年くらい前かな。
兄貴に表沙汰には出来ない事情をたくさん抱えたあんな会社継ぎたくねえって相談されてさ。
いろいろあんだよ。
談合とか。
政治家との関わりとか。
夜の商売始めてから知ったけど、親父の愛人問題とか。
愛人はともかく経営の仕方は親父の教えたとおりにやらないと圧力かけられるし。
で、兄貴の希望通り失踪させたわけ。
アヤの名前使って、遠くに部屋借りてさ。
けどまあ、そろそろ潮時かな。



