アリスとウサギ


 ベッドに寝転がり部屋を見渡してみる。

 まず目に入ったのは、以前借りたPC。

 耳チューの感覚が甦る。

 やっぱり目覚まし時計はない。

 脇の棚には相変わらず箱入りのコンドーム。

 だけどゴミ箱にはガムの包み紙しか入っていなかった。

 アリスは布団にくるまりながら想像する。

 ウサギは私がいることを忘れて女を連れ帰るのではないだろうか。

 その時、このベッドで眠っている私を見た女はどんな反応をするだろうか。

 怒って帰る?

 それとも私が追い出される?

 いや、それよりウサギがどうするかだ。

 女に帰れと言う?

 それとも、私に帰れと言う?

 あるいは、場所を変えようと女と出ていく……?

 そんなことを考えているうちに、アリスはうとうとと夢の中へと吸い込まれていった。