海の底できみを探す


返事はなかったけど。



「ふふっ」



また今日中に先輩に会えることが嬉しくて。
一人で笑ってしまった。

多分私は今すごく変な人だ。









「うみ!おはよー!」

由音(ゆのん)ちゃんおはよー」




急いで教室に戻った私に元気のよい挨拶をしてくれたのは、由音ちゃん。

受験結果発表時にひょんなことで仲良くなった、高校最初のお友達だ。


うみ、という呼ばれ方は慣れてなくて、少し照れてしまう。
うみ、ってなんか発音かわいいし。
なんかちょっとくすぐったい気持ち。



「ねね」

「ん?」

「数学のここの問題さ、あとで解き方教えてー。あたし今日当てられそうじゃない?」



あー、と納得。
今日は由音ちゃんの出席番号と同じ数の日付だ。

由音ちゃんは、答えじゃなくて、問題を解くときのヒントや考え方を聞いてきて、
「答えとか説明しながら過程写すとかじゃなくていいの?」って聞いたら、
「自分で考えて理解しないと意味ないし。あたしって考えるときが一番理解できるっていうか?なんていうかひらめくともう考え方バッチリ完全理解できる」
って返してくる、かっこいい女の子でもある。

300人以上もいるのに、同じクラスになれて、しかも席が前後とか。
それって結構、かなり、うれしいことだ。