海の底できみを探す


早く来るって、本当だったんだ……。

それにしても早すぎない?
学校に朝6時にいるって。



「先輩、今日いつ来たんですか?あの、来週は私が鍵持ってきます」



そう声をかけると、「別にいい」とぶっきらぼうにも聞こえる返事が返ってきた。

食い下がったら迷惑な気がして、「そうですか?ありがとうございます」と返す。


……そっか。先輩、いつも学校来るの早いんだ。

学校開く時間を聞いて、早く行こうと思っていたけれど、ますます早く学校に来たくなった。

学校来たらお金もかからないし。
先輩にも、もしかしたら会えるかも。


再び沈黙が降りる。

パラパラと本をめくる音で、先輩が本を読んでいるのだとわかる。

……私も読もう。

ついさっき持ってきた本を開き、そのものに目を通し始めた。





―――キーンコーンカーンコーン……


チャイムが鳴って、ハッとした。


わ、もうこんな時間。

このチャイムはHRの15分前を知らせるものだから、図書室に来てから1時間20分も経っている。