異世界に迷い込んだら、三兄弟の愛が重すぎて帰れない!

その部屋は使われる頻度は多くない。でも天井にはシャンデリアが煌めき、床にはゴミ一つ落ちていない。この屋敷で働くメイドさんの家事力はすごい。学ぶところがたくさんある。

「華。どうか、私と一曲踊ってほしい」

アデルバート様はそう言い、私に手を差し出す。王子様そのものだ。嫌でもドキドキしちゃう。

「……えっ、と……私、ダンスなんて踊れなくて……」

「大丈夫。私がしっかりリードしよう。全部任せて」

アデルバート様はそう言い、私の手を取る。私に拒否権はないみたいだ。

「えっと、じゃあ、任せます」

私がそう言った刹那、音楽が鳴り出す。部屋の隅にいつからいたのか、楽器を演奏する人たちがいた。アデルバート様にリードされるまま、足を動かしていく。

腰に腕が回されているから、手を持たれているから、いつもよりアデルバート様との距離が近い。どうしよ。ドキドキして胸が苦しくなってくる。

「華、大丈夫かい?」

「は、はい。大丈夫です」