異世界に迷い込んだら、三兄弟の愛が重すぎて帰れない!

アデルバート様、ウォルト様、ロイド様が会場に入ると、会場にいる人たち(特に女性陣)の注目が集まった。フィッツジェラルド家は王宮とも繋がりがある家らしい。そんなすごい家で私は居候させてもらっているのか、とこう見ると思う。

「誰かしら?あの地味な女」

ヒソヒソと棘のある言葉が聞こえてくるものの、無視を決め込む。アデルバート様たちは挨拶をしに行ってしまったし、私は壁際にずっと立っていよう。

壁際で華やかな夜会の様子を見ていると、音楽が流れ始めた。ワルツだ。私の前にアデルバート様が立ち、手を差し伸べる。

「どうか、私と一曲」

「はい。喜んで」

この曲は前、アデルバート様と踊ったことがあるものだ。アデルバート様のリードに体を任せる。

「緊張してる?」

アデルバート様に言われ、私は「はい」と頷いた。アデルバート様は微笑んで、私に囁く。

「緊張している華も可愛らしいね」

顔に熱が集まっていくのがわかった。触れた手がどこか熱い。