どうして僕が謎解きを?~秘密の手紙に隠された想い~


「アナベル、アジサイ科アジサイ属、別名アメリカ紫陽花やセイヨウアジサイとも呼ばれる」


 アナベルの花言葉は、『ひたむきな愛・辛抱強い愛・寛容な女性』


「天音さん、なんですか? なにかわかったのなら、私にも教えてください」


 桜花ちゃんが僕の顔をのぞきこんでくる。


「ああ、ごめんね。えっと、手紙には、赤い花、ベゴニアと白い花、アナベルが描かれていた。そして、そのあとにそれぞれ、数字が書かれていたよね。ベゴニアは数字の1と2、アナベルは1だけ」
「はい」
「多分、その数字は、花言葉に対応する数字なんじゃないかな?」
「花言葉?」


 僕は図鑑を指差しながら説明する。


「この図鑑に書かれれているアナベルの花言葉は、三つ。片想い・愛の告白・幸福な日々。1と2は、花言葉の一番目と二番目、片想いと愛の告白を差していて、アナベルも同じように考えると」
「アナベルの花言葉は、ひたむきな愛・辛抱強い愛・寛容な女性の三つ。手紙には数字の1、つまりはひたむきな愛、を差す」


 皐月が僕の言葉を引き継ぐ。
 その声は少しだけ怒気をはらんでいる……。

 僕はまた気が付かなかった振りをして説明を続ける。


「この図書室に植物図鑑はこの一冊しかないから、多分、ほぼ間違いないと思う」


 僕の言葉に、桜花ちゃんはそれでもまだ首を傾げている。


「手紙の一枚目の意味は、片想い・愛の告白。二枚目はひたむきな愛。とすると、三枚目は?」


 桜花ちゃんの質問にさっきから三枚目の手紙を睨みつけていた皐月が説明する。