The Brave

「マヤちゃんも今日委員会だっけ?」

フローラちゃんが話しかけてきた。自分は胸が高鳴るのを感じながら頷く。ようやく放課後がやってきた。

「うん。委員会の後は部活」

「あたしも同じく!じゃあ、また夕食の時間に」

フローラちゃんはそう言い、廊下を走っていく。フローラちゃんは園芸委員会に入っている。学校の花壇の世話なんかをしてるらしい。

「あっ、委員会遅れるとまずい!」

壁にある時計を見て、自分も急ぐ。図書委員会の活動場所はもちろん図書室だ。自分の今いる場所からは、階段を上るとすぐにある。

「おい。お前、ザルムホーファーの家で暮らしてんだよな?」

低い声が響いた。顔を上げれば、階段の上から一人の男子生徒が自分を見下ろしていた。黒髪に赤い鋭い目。まるで睨まれているみたいで、体が強張ってしまう。

「おい。俺の質問に答えろよ。それとも口が効けねぇのか?」

ジロリと値踏みをするように見られる。多分この人、上級生だよね。緊張しながらも、なんとか口を開く。