王子の隣は問題児

青春・友情

神楽堂/著
王子の隣は問題児
作品番号
1781284
最終更新
2026/05/06
総文字数
14,948
ページ数
6ページ
ステータス
完結
PV数
34
いいね数
0
 私立聖クラウン学園は、気品と規律に満ちた名門校だ。
 その象徴ともいえる存在が、生徒会長・天城恒一。銀縁眼鏡に隙のない制服、学年首席の成績と完璧な品行から「白銀の王子」と呼ばれ、全校生徒に仰ぎ見られている。
 転校生・如月ハルは、初日に顔面から校門前に激突。ネクタイが背中に回ったまま現れた問題児だったが、その圧倒的な美貌で校内を騒然とさせる。
 天城はその場でネクタイを直してやるが、如月は「よろしくね、王子」と気安く呼ぶ。
 転校初日から食堂・校舎裏・別クラスを自由に徘徊した如月を、天城は全校捜索する羽目に。

 理事長から如月の更生を命じられた天城は、翌朝から迎えに行くことを決意する。
 しかし、如月は二階のベランダから布団ごと飛び降り、靴下は左右違い、筆記用具は忘れ、授業中は勘で正解を当て、家庭科実習では黒煙を上げる。
 帰り道に如月がぽつりと「迷惑かけてごめん、ちゃんとやろうとして失敗するだけ」と言う姿に、天城は彼が悪意のない、ただ放っておけない問題児だと気づき始める。

 球技大会では、如月が身体能力を発揮し、クラスを勝利へ導く。
 校舎裏で天城は初めて「完璧でいなければならない」という自分の重荷を口にする。
 如月もまた、前の学校で「期待している」と言われ続けた末に「最初から頑張らないほうが楽」と逃げるようになった過去を明かす。
 二人は不器用な形で、互いの本音に少しだけ触れる。

 学園最大の行事・聖クラウン祭では、天城が主演の白薔薇の王子役、如月が黒薔薇の騎士役に抜擢される。
 稽古中、如月は台本を三回なくし、剣を落とし、マントで転び続けた。
 それでも毎日最後まで残り、「天城が本気なら、隣くらいちゃんと立ちたい」と言う。
 その言葉が天城の胸に静かに刺さった。
 本番、幕が開くと如月は人が変わったように舞台に立ち、クライマックスでは台本を一行だけ飛び越え「完璧じゃなくても、お前はちゃんと王子だよ」とアドリブを放つ。
あらすじ
 名門校の完璧な生徒会長・天城恒一は、転校初日から学園を混乱に陥れた問題児・如月ハルの更生を命じられる。
 毎朝迎えに行き、忘れ物を補い、黒煙の中で立ち尽くす日々。
 やがて二人は、互いが抱える「完璧でいなければならない重さ」と「期待に応えられなかった傷」を、不器用にさらけ出していく。
 騒がしくてままならない毎日の中で、王子の鎧が少しずつほどけていく、笑えてちょっと切ない学園ラブコメ。

この作品のレビュー

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品の感想ノート

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品のひとこと感想

この作品には、まだ投票されていません。

この作品をシェア

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

pagetop