チェンジ・アクト!〜桁外れの演技力とメイクの力で別人潜入調査!?〜

「入るよ」

そう短く伝え、建物に足をふみ入れる。

そーっと扉を開ければ、そこは熱気に包まれた場所だった。

腹から出ている声に、演技による気迫(きはく)

部屋にいる人数はわずか十人ほどなのに、まるでもっと大人数がいるようにすら感じる。

私は近くにいる劇団員に声をかけた。

「入団希望の三島 咲也です」

「ああ、電話をくれていた三島くんですね。今、団長の伊月さんが来るので隣の部屋で待っていて下さい」

伊月さん、という劇団員の言葉に体が一瞬固まってしまう。

早速、ターゲットと接触することになるなんてっ!

隣の部屋に入って、壁際に置かれたイスに座る。

私は一度演技を解いて、リラックスした気持ちで伊月さんを待つことにした。