チェンジ・アクト!〜桁外れの演技力とメイクの力で別人潜入調査!?〜

帆高くんはキョトンと驚いた顔をしたあと、「あははっ!」と楽しそうに笑っている。

「いいよ。教えるから、ちょっと座ろう」

そう帆高くんに言われ、空き教室の机に二人で並んで座る。

「で、俺がなんでメイクを始めたきっかけだっけ?」

「うん」

「メイク自体は幼い頃から母のメイクを見ていて興味があったかな。でも、本格的に興味を持ったのは、優和と一緒な理由」

「私と一緒の理由?」

帆高くんが体の向きを変えて、私の方を見る。

「俺もドラマの影響」

「そうなの!?」

「ああ。優和はドラマを見て演技に惹かれたかもしれないけれど、俺はメイクやファッションの方だった。それに俺が見たドラマは特殊メイクも使っていて、一気に興味がわいた感じかな」

「そうなんだ……」

「だからこそ、優和と出会えて嬉しかったんだ」

帆高くんとパチっと目が合う。

同じ目が合うでも、先ほどの教室とは違って、もう私と帆高くんの間に距離はない。