響け!沈黙のレクイエム

「メレ国行きの船のチケット、全員分手配します!」

カナタが手を挙げ、アントーニョが「俺の背中に乗れ。チケット売り場まで全速力で走るぜ!」とカナタを背負う。刹那、アントーニョの足がチーターのものに変わった。

「行くぜ!!しっかり掴まってろよ!!」

「はい!!」

アントーニョとカナタは部屋を飛び出していった。二人がチケットを買いに行っている間に、レオンハルトたちはメレ国に行くための準備をする。

(絶対に助け出す……!)

レオンハルトはハリエットの笑顔を思い浮かべ、杖を握り締めた。



ハリエットは何も考えず、ただぼんやりと天井を眺めていた。体を少し動かすたびに縄が体に食い込む。その痛みにただ耐えていた。

(あれから、どれくらい経ったのかしら……)

長時間の拘束のせいで体が疲れを訴え始めた。その時である。ギギギッと音が響いた。ハリエットが顔を上げると、何もなかった白い壁が開き、ジョセフが姿を見せた。