スマホ男子との上手な付き合い方!

「んわっ……!」

 状況を理解したくて、今度は落ちないように気を付けながらガクくんから離れる。

 と言っても人が多すぎてそれどころじゃなく、呆れたように息を吐いたガクくんが私の手を取った。

 そのまま有無を言わさず引っ張られて、さっきは感じなかったはずの痛みに顔を歪める。

 でもガクくんはそんな私を気にも留めずに人混みをかき分けると、比較的人の少ない改札近くのベンチで足を止めた。

「璃実のこと、見つけてきたぞ。一歩遅かったらこいつ、線路に落ちてた」

 同時に手を離して、目の前のベンチに座っているであろう誰かに声をかけたガクくん。

 ガクくんの背が高すぎて正面からだと見えなくて、ひょこっと横から覗いてみる……と。

「……っ、え、あ……こ、こここ、コトくん⁉」

「璃実ちゃん……! 線路に落ちかけたって……大丈夫だった⁉」

「あ、え……コト、くん?」

「いや、大丈夫なわけないよね。怖かったよね、助けにいけなくてごめんね璃実ちゃん……っ」

「~~っ⁉」

 もしかしたら私はまだ、夢から覚めていないのかもしれない。