スマホ男子との上手な付き合い方!

 その時頭上から、ふふっと安堵の混じった声が私の鼓膜を揺らした。

「今度はちゃんと僕が守れた。……よかった」

 独り言のつもりなのか、私を周りの圧迫から守りながら車窓を眺めているコトくん。

 ば、バッチリ聞こえちゃってるよ……っ!

 コトくんはこういう天然なところも長所だけど、ドキドキしすぎちゃうからやめてほしい。

 急激に上がった体温を下げる術はここにはもちろんなく、しばらく全力で俯いていた。



 ふ、ふぅ、助かった、ギリギリ……。

 目的の駅に着き真っ先に降りて、コトくんと不自然にならないくらいの距離を取る。

 少し強めの風に当てられた顔はなんとか冷え、胸中で大きすぎる息を吐き出した。

 そのままコトくんと改札を出て、家の近くまで送ってくれると言うからお言葉に甘える。

 心臓は落ち着いてきたけど、コトくんのほう見たらまたドキドキしちゃいそうっ……できるだけ見ないようにしなきゃ。

 なんて決心をコトくんが知るわけもなく、いつもの調子で話し始めてきた。

「璃実ちゃん、さっきはごめんね。満員だったとはいえ……距離感おかしかったよね」