スマホ男子との上手な付き合い方!

 弾丸のように教室から飛び出していった姫坂さんと、追いかける取り巻きの人たち。

 一瞬にして広くなった教室の中で、ユノくんの不思議がっている声がよく通る。

「何だったんだろ、今の……」

「さ、さぁ……」

 長いようであっという間に過ぎた出来事に、苦笑ばかりが浮かんでしまう。

 姫坂さん、私のようになるって宣言してたけど何するんだろう……もしかして悪い事でも企んでるんじゃ。

 さっきは予想と大外れだったけど今後はありそうな修羅場がいくつも思い浮かんで、背筋がゾッと凍りつく。

「ねぇ、璃実」

「う、うんっ? どうしたの?」

「放課後の話……オッケーもらってなかったから。家、行っても大丈夫?」

 そ、そういえば今朝そんな話されてた……すっかり頭から抜け落ちてた。

 澄んだベージュの瞳で見つめてくるユノくんは大型犬が待てをしている様に似ていて、ほんの一瞬だけ胸が高鳴る。

「き、来ても面白くないよ? 妹も弟もいるから騒がしいと思うし……」

「璃実がどんな環境で生きてきたのか知りたいだけだから、大丈夫」