スマホ男子との上手な付き合い方!

 歩く速度が早くて息を切らしながらも、コトくんを恐る恐る見上げる。

「コトくん……さ、さっきの、って……」

『璃実ちゃんのお気に入りだから、いいの……!』

 心の底から押し出したような、コトくんらしからぬ発言。

 その意味がまだ飲み込めなくて、確かめたい一心で問いかける。

 コトくんは私のお気に入りだ。それは間違ってないし、言い逃れしようにもこれまでの【スマホ男子】のホーム画面に誰がどのくらい設定されたか把握されていれば無理な話。

 だけどコトくんも、そう思ってたなんて。

「……ほんのちょっとだけ、ね……嫉妬したんだ、ユノに」

「嫉妬?」

「うん……恥ずかしいし情けないんだけど、璃実ちゃんと僕以外の誰かが仲良くしてるのは……嬉しいけど、嫌だったりもする、から。……って僕何言ってんだろ、ごめん本当に……い、今のは忘れて」

 そう言いつつも向けられる視線にはどこか違和感を覚えて、髪をいじって逃げてしまう。

 忘れられないよ、こんなの……だって、推しのコトくんに言われたらっ……。