それだけ言って、また少し先を歩いていくガクくん。
手中に残った黒い画面のスマホを見つめながら、私は胸中で悪態を吐いた。
分かってるよ、そんな事。私だって電源落とそうとしてたんだから、大丈夫だよ。
だからガクくんは苦手だ。正義感が強くて、そのためなら手段を選ばなくて、キャラクターだった時も強制的に電源を落とさせてきたから。
……気遣ってくれてるのかな、って思えるほど私には余裕がない。仮にそうだったとしても。
「……大丈夫だよ、璃実ちゃん。僕は璃実ちゃんがスマホを使うつもりで開いたんじゃないって、分かってるから。電源、落とそうとしてたんだもんね?」
「う、うんっ……そう、そうなの! なのにガクくん、決めつけて勝手に電源落として……」
「ガクはキャラクターの時からああだからね。きっと、ガクなりの優しさなんだよ。だからガクのこと、責めないであげて」
一部始終を見ていたらしいコトくんが、ガラスのような白い瞳に穏やかさを滲ませて慰めてくれる。
やっぱり、コトくんのほうがいいよ。他責思考じゃなくて相手を立てられて、優しくて王子様な彼のほうが。
手中に残った黒い画面のスマホを見つめながら、私は胸中で悪態を吐いた。
分かってるよ、そんな事。私だって電源落とそうとしてたんだから、大丈夫だよ。
だからガクくんは苦手だ。正義感が強くて、そのためなら手段を選ばなくて、キャラクターだった時も強制的に電源を落とさせてきたから。
……気遣ってくれてるのかな、って思えるほど私には余裕がない。仮にそうだったとしても。
「……大丈夫だよ、璃実ちゃん。僕は璃実ちゃんがスマホを使うつもりで開いたんじゃないって、分かってるから。電源、落とそうとしてたんだもんね?」
「う、うんっ……そう、そうなの! なのにガクくん、決めつけて勝手に電源落として……」
「ガクはキャラクターの時からああだからね。きっと、ガクなりの優しさなんだよ。だからガクのこと、責めないであげて」
一部始終を見ていたらしいコトくんが、ガラスのような白い瞳に穏やかさを滲ませて慰めてくれる。
やっぱり、コトくんのほうがいいよ。他責思考じゃなくて相手を立てられて、優しくて王子様な彼のほうが。

