スマホ男子との上手な付き合い方!

 そう言って渡されたのは、そこそこ大きい四角い箱状のもの。

 用途が全く思い浮かばなくて頭上にはてなを乗せていると、ふっとガクくんは笑った。

「俺からの土産だ。これにスマホ入れて、強制的にスマホと距離取れ。分かったか?」

「さ、最後まで……」

「そりゃお前だけのスマホ依存脱却係だからな」

 プレゼントにしてはかっこつかないものを渡されて、おかしくて笑わずにはいられない。

 ガクくんはそんな私を見つめてから、ぐちゃぐちゃに髪を撫でてきた。愛おしむように、忘れないように。

 そのガクくんの手は、ほぼ消えかけていた。

「じゃあな、璃実」

「も、もう消えちゃうのっ?」

「時間がないんだよ、仕方ないだろ」

 ホログラムのように足元から消えていくガクくんに、思わず手を伸ばす。

 だけど触れる事は叶わず、ガクくんらしからぬ優しい微笑みを残して消えてしまった。

「お前はもう可哀想じゃない、俺はそれだけで満足だ」