だって今までずっと液晶画面越しでしか会えなかった彼……コトくんに、抱きしめられているなんて。
こんなに都合がいい事を、信じられるはずない。
何にも染まらなそうな黒の髪を靡かせて私を腕の中に収めたコトくんからは、しっかりと高めの体温が感じられる。
しかもコトくんの紹介欄に乗っていた上品な鈴蘭の香りもして、それに包まれてて……何も考えられるはずがない。
それなのに間髪入れずに飛んできた二つの声で、ついに思考がオーバーフローしてしまった。
「あっ、コトくんずるーい! 僕も璃実ちゃんとハグしたいんだけどー!」
「コト、璃実が困ってる。そろそろ離してあげなよ」
公式ホームページのキャラクター紹介欄で何度も何度も再生した、今更間違えるわけない声。とうに検討はついていて、ぎこちない動きで視線を横に流す。
その瞬間飛び込んできたのは、怒った様子で両手に拳を作って頬を膨らませている淡い金髪の男の子と、落ち着いた赤色の髪の物静かそうな男の子。
ガクくん、コトくん……と来れば、その二人の名前が分からないはずはなく。
こんなに都合がいい事を、信じられるはずない。
何にも染まらなそうな黒の髪を靡かせて私を腕の中に収めたコトくんからは、しっかりと高めの体温が感じられる。
しかもコトくんの紹介欄に乗っていた上品な鈴蘭の香りもして、それに包まれてて……何も考えられるはずがない。
それなのに間髪入れずに飛んできた二つの声で、ついに思考がオーバーフローしてしまった。
「あっ、コトくんずるーい! 僕も璃実ちゃんとハグしたいんだけどー!」
「コト、璃実が困ってる。そろそろ離してあげなよ」
公式ホームページのキャラクター紹介欄で何度も何度も再生した、今更間違えるわけない声。とうに検討はついていて、ぎこちない動きで視線を横に流す。
その瞬間飛び込んできたのは、怒った様子で両手に拳を作って頬を膨らませている淡い金髪の男の子と、落ち着いた赤色の髪の物静かそうな男の子。
ガクくん、コトくん……と来れば、その二人の名前が分からないはずはなく。

