妊娠しましたが相手に婚約者がいました。今更私が本命? ご冗談を。

『京極さん、銃を持ち込めないと危ないんじゃないですか?』
『それは敵も一緒だ。君は母が子を守るように双子を守ってくれれば良い』
『⋯⋯分かりました』

アリーヤの瞳に涙が浮かぶ。心優しいルイがそれに気が付き、彼女を慰めるように手に持っていたサトウカエデの葉を渡す。

「綺麗なメープルリーフ。ルイは本当に優しい子ね。ありがとう。一生の宝物にするわ」
アリーヤは天にメープルリーフを翳し、覚悟を決めたように目に力を込めた。

彼女がギャングチームを抜けようとしたきっかけは、抗争の際の流れ弾で子を連れた母親が死んでしまった事だ。泣き叫ぶ子に覆い被さる母親。