妊娠しましたが相手に婚約者がいました。今更私が本命? ご冗談を。

「金持ちの妾」と日陰の扱いを受けても、母は自分が涼波圭吾の本命だと信じていた。
彼は毎月十分なお金を母に渡して来ていて、経済的には裕福だった。
母や俺に対して高価なプレゼントを与える事は惜しまない彼に、母はいつも感謝と愛を伝えていた。

母は涼波圭吾の前では朗らかで笑顔を心掛けていたが、本当はいつも孤独で躁鬱病を患っていた。

涼波圭吾が俺だけを望んだ事で母は病状が急速に悪化した。ある日、帰宅したら部屋に母はいなかった。
死んだ母が発見されたのは、涼波圭吾が新しい愛人に買ったマンションの中庭。
住人しか入れない敷地に押し入り飛び降り自殺したのだ。